高齢出産を控えた方で、妊娠中に吐き気や嘔吐(おうと)などのつわりがひどい時があります。

約7割の妊婦さんが経験すると言われています。高齢出産になればなるほど、つわりがひどいと大変です。

それではつわりはどのようになる状態で起きるのでしょうか?

また、つわりがひどい時の対処法はどのようにすればいいのでしょうか?

簡単に説明していきます。

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つわりの原因

妊娠中であれば、妊娠前に卵巣から分泌されていたエストロゲン(卵胞ホルモン)や、プロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンが、胎盤で大量に産出され、多いときには100倍にまで増加します。

その他のホルモンの分泌も高まるので、妊娠中はつわりや皮膚のかゆみなどの様々な体の変化が起きてきます。

実は多くの妊婦さんが経験するつわりの原因は、未だ解明されていません。

エストロゲンやプロゲステロンに加えてヒト絨毛性(じゅうもうせい)ゴナドトロピンというホルモンや、甲状腺ホルモンなどが脳に働き、嘔吐中枢を刺激すると考えられています。さらには、精神的ストレスなどにも影響しています。

ホルモンの影響で、胃の筋肉が緩むと、食べ物が胃から腸へと移動するのに時間がかかり、ますますつわりがひどい症状が現れます。つわりがひどい症状は、人によって様々で、妊娠によっても異なってきます。

例えば、高齢出産の方でも最初の妊娠では、問題なかったのに、2人目のときは特定の食品を受け付けなくなる、もしくは特定の食品ばかり欲しくなるという人がおられます。

例えば、コーヒーや紅茶などそれまで大好きだったものが食べられなくなったり、その食べ物の匂いを嗅ぐだけで吐き気がし、つわりがひどくなる場合があります。逆に果物だったら、いくらでも食べたいなどという症状も現れることがあります。

高齢①

つわりの状態は、人によってさまざまです。

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体重が数キロ減少したら注意


高齢出産の場合でも、つわりは妊娠12週になるとおさまってきて、妊娠16週頃には症状がなくなることがほとんどです。高齢出産を控えた方でも、中にはもっと長引いてしまう人もいます。

体調が悪くても体重が横ばいであれば、多くは時間の経過とともに自然に回復していきます。

しかしほとんど食べることも飲むこともできず、固形物も水分もすべて吐いてしまうという、つわりがひどい状態になり、体重が2キロ3キロと減少すれば要注意です。脱水とともに体に必要な電解質やビタミンも不足して、さらに悪循環になります。

このような場合は、入院して補液をし、電解質やビタミンを補給する必要があります。つわりがひどい場合には、さらにご自身の赤ちゃんの事を心配し、精神的に負担がかかることがあります。

自分の体調を知り、妊娠初期から体重計測する習慣をつけておけばよいでしょう。健診の時に超音波検査で、赤ちゃんが元気に動いてる様子を見ることで、気持ちが切り替わることにつながります。

つわりがひどい場合でも、外からは理解されにくいものですが、パートナーにはきちんと説明し、家事の分担を頼んでください。

高齢出産を控えていればなおさら体力的にも厳しいものがありますので、妊娠期から夫婦の役割分担を決め、相手に頼れる分野を増やしておくことも出産後のストレスを大きくしない対策の1つになります。

高齢①

日頃から体重を計測する習慣をつけておきましょう。

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つわりがひどい時の対処法

つわりがひどくなると、食べることができなくなることが多いです。

食べることは日々の大切な楽しみですので、美味しく食べたいものです。しかし時期が来れば、必ず良くなりますので、あせらずに少しでも自分の食べられるもの探してみてください。

赤ちゃんのためにたくさん食べるということではなく、自分で食べられるものを探してください。

食べ方の対策としては、下記の点に気を配ってみてください。

  • 少しずつ小分けにして食べる。
  • 熱いモノはにおいが立ち上がりやすいので、冷ましてから食べる。
  • ベットから起きる前にビスケットなどの炭水化物を口に入れてゆっくりと起き上がる。

などを試してみてください。

生姜やビタミンB6が豊富なバナナ、ナッツ類も有効です。またさっぱりとした果物類で楽になる方もおられます。

生活面では下記のことを心がけてみてください。

  • 外出して散歩をするなどして気分転換をする。
  • お腹を締め付けない、冷やさない。
  • 部屋の換気を心がける。
  • 足湯をしてみる。

といったことを実践してみましょう。

高齢①

食べ物や生活面で少しでも気を配ってみると、体調が違ってきます。