産後に疲れやすい・疲れがとれないと感じることは誰しもあることです。

それでは、疲れやすい原因とは何でしょうか?

またいつまで続くのでしょうか?

簡単に説明していきます。

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産後に疲れやすいのは自然のこと

母子とともに順調に出産を迎えることができたら、新たな気持ちと希望が湧いてくると思います。自分なりの妊娠と出産を達成したことに誇りを持ち、元気に子育てのスタートを切ってほしいと思います。

しかし、産後は高齢出産であるか否かにかかわらず、疲れやすい・疲れがとれないと感じるお母さんも多いことだと思います。

わたし自身も産後に体力の消耗を感じることは、毎日のようにありました。妊娠・出産によって疲れ切ってしまった上に、毎日、授乳とオムツ替えを繰り返す日々が続きました。

疲れやすい・疲れがとれないことは、個人差もありますが、いつまで続くのでしょうか?

それはお母さんの体が妊娠前の状態に回復するまでに、6~8週間かかるといわれています。

退院後、家に帰って1週間ぐらいは、いつまでも横になることができるように、ゆったりした格好で過ごし、布団を敷きっぱなしにしてもいいと思います。

掃除や洗濯、食事の支度などについては、夫や家族の助けを得ることができなければ、民間の専門のヘルパーや自治体のファミリーサポートセンターなどを利用しましょう。

ファミリーサポートセンターは、育児や家事を提供できる登録会員が、安価で手伝いに来てくれる地域の助け合いの仕組みです。地域のシルバー人材センターなども、家事をしてくれるヘルパーを派遣してくれるところがあります。

また出産した施設の医療相談窓口などでも情報を教えてくれるところが出てきました。いつまでも疲れやすい・疲れがとれないというわけではありませんので、こういった専門のヘルパーや自治体を利用していきましょう。

高齢①

産後に疲れやすい・疲れがとれないと感じたら、まずは夫や家族の助けを借りて家事を手伝ってもらいましょう。

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産後に疲れやすい原因とは

妊娠中は胎盤からたくさんの女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が作られ、ピーク時には妊娠前の10倍から100倍近くになります。

妊娠中は、赤ちゃんを育てるのに大変都合の良い身体になっていましたが、産後は赤ちゃんと胎盤がお母さんの体の外に出てしまいますので、今度はこの女性ホルモンが急激に減少していきます。

産後に疲れやすい原因となっているものは、この女性ホルモンの急激な減少によるものです。

そして産後は育児に適した体となり、母乳を分泌させ、月経や排卵は止まった状態がしばらく続きます。また、次の妊娠を起こりにくくします。こういった原因で、産後は疲れやすい・疲れがとれない状態となるわけです。

女性ホルモンのうち、特にエストロゲンは、女性の生殖機能だけでなく、全身の臓器に作用し、女性の健康維持につながる大きな役割を果たしています。

エストロゲンの役割を下記に挙げます。

  • 排卵、妊娠の促進
  • 骨、筋肉、関節の維持と調節
  • 髪や皮膚のみずみずしさの維持
  • 血圧を調整し、動脈硬化を予防
  • 子宮、卵巣、膣、乳房などの女性生殖器の発達と維持
  • コレステロールの調節
  • 自律神経の調節
  • 中枢神経の作用。脳機能や記銘力を高める。精神的安定



産後はこの女性ホルモンが急に減ってしまう原因に加えて、慣れない育児に対する緊張と孤独感の中で、お母さんの体は疲れやすい・疲れがとれない状態になっています。

また産後は赤ちゃんの世話を優先して、お母さん自身の健康管理がおろそかになりがちです。しかし自分の身体にも目を向けて、きちんとケアをしてほしいと思います。

特に高齢出産の方は、高齢出産で子供を産むということ自体、子供の成長を見届けるために、母親も父親も長生きをしなければいけません。忙しさを理由に、自分の健康管理怠っていてはいけません。

出産した医療施設が婦人科の診察も行っているようであれば、信頼関係を築くことができた医師を「かかりつけ医」にすると心強いと思います。この先訪れる更年期の不調の相談なども気軽にできるはずです。

高齢①

疲れやすい・疲れがとれない原因は、産後の女性ホルモンの減少と慣れない環境によるものです。

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助産院を見つけよう

最近では地域の助産院が果たす役割も広がってきています。高齢出産の方は、万一のリスクに備えて設備の整った周産期センターなどの医療施設での出産を選ぶことが多くなります。

しかし、妊娠中の生活上のアドバイスや、産後の育児不安、母乳分泌の相談などについては、経験豊かな助産師から個別にキメ細かなサポートを受けることも大変重要だと考えます。

多くの助産院は、そこで出産していなくても、産前産後の相談にのってくれます。

一度、退院した母子が、産後の回復や育児に慣れるために、一時的に入院し、育児を教わりながら過ごす「産褥(さんじょく)入院」を行うところも増えてきているようです。

畳敷きの家庭的な空間で、赤ちゃんと一緒にリラックスしながら、抱っこの仕方や寝かしつけなど、細々としたことまでアドバイスしてくれる助産院が増えてきています。

そして産科施設との連携が深まっていくことが、今後期待されています。産後に疲れやすい・疲れがとれないと感じた時も、近くの助産院を訪ねてみましょう。

場所がわからない時は、地域の保健センターや助産師会などに問い合わせると紹介してくれます。核家族で実家も遠く、家族のサポートを受けにくい場合は、育児の心強いサポーターとなってくれるはずです。

高齢①

助産院でキメ細かなサポートを受けると、心強くなり、疲れもとれていくと思います。