多くの人にサポートを求めながら、育児をすることが大切です。

しかし、産後うつとなり、育児が手につかないというような症状になる場合があります。

それでは、産後うつの症状とはどのようなものがあり、その治療法はどのようにすればいいのでしょうか?

簡単に説明していきます。

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産後に起こるマタニティブルー

育児は出産とは違い、その先に長い道のりが続いています。大変なのは最初の1ヶ月、もしくは3ヶ月などと言う人もいるかもしれません。しかし実際には、子供はある程度大きくなるまで親が必要です。

お母さんが疲れをため込んでしまうと、長い育児を続けていく気力も萎(な)えてしまいます。お母さんだけが全てを背負い込む必要はありません。

多くの人にサポートを求めながら子育てをすることが、息切れしないための大事なポイントとなってきます。

しかし産後は、一時的に起こる「マタニティブルー」といわれる症状が現れることがあります。

これは産後10日以内に見られ、主に下記の症状が出る場合があります。

  • 不安感
  • 焦燥感
  • イライラする
  • 情緒不安定
  • わけもなく悲しくなり涙が出る
  • 集中力の欠如



これらは産後に女性ホルモンの急激な低下や、慣れない育児が原因で始まることが多いです。

マタニティブルーは、産後うつとは違います。

マタニティブルーは、無治療でも発症から2週間ぐらいでこれらの症状は軽減します。ですから、マタニティブルーを予防したり治療したりするために薬を処方することは、あまりありません。

むしろ、夫や家族が育児をサポートすることが大事です。

高齢①

産後10日以内に発症するマタニティブルーは、「産後うつ」とは違います。

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産後うつの症状と治療は?

一方で、1ヶ月以上もふさぎこんで、自分を責めて母親としての自信を喪失したり、赤ちゃんに全く愛情を抱けなくなったり、育児が手につかないなどの症状が続いたら、「産後うつ」の可能性があります。

マタニティブルーは、一過性の生理的変化ととらえることができましたが、産後うつの場合には、次の治療が必要となってきます。

  • 早期の診断
  • 精神科医による精神療法
  • 薬物療法



早期に治療を開始することで、重症化を防ぐことにつながります。

「ストレスが大きい」と感じたら、産後うつの症状かもしれません。まずは、お産をした病院、あるいは地域の保健センターに相談してみてください。必要があれば、近所のメンタルクリニックなどを紹介してもらうことも可能です。

本人が躊躇(ちゅうちょ)してしまう場合は、家族が医師に相談することもできます。

産後検診の時に、育児が思うようにいかない、疲労感が強いということで、「赤ちゃんに何かしてしまいそう」と相談するお母さんが見受けられます。

実際に赤ちゃんに何かをしてしまうこと極めて稀で、これはお母さんからの「助けてほしい」という大切なSOSサインであると思います。

このような症状の場合でも、できればお母さんと赤ちゃんを長時間離ればなれにしないで、周りの人たちが育児をサポートすることが大切です。

特に夜間は、他の誰かが赤ちゃんを見守り、お母さんはきちんと睡眠がとれるようにして欲しいと思います。このまま薬を処方する治療で治ることもあります。

育児不安からそのような症状を発してしまったとしても、医師・助産師・看護師・保健師などの専門家は、あなたの気持ちをしっかりと受け止めて解決できるように対応してくれます。

ですので、安心して気持ちを表に出して、お母さん自身がまずは楽になることが必要です。

高齢①

ストレスが大きいと感じたら、まずはお産をした病院に相談してみてください。

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産後うつは職場復帰することで和らぐこともあります

産後に子供を預けて、仕事に復帰して社会から取り残されている感覚から抜け出すことができたお母さんもいます。

生後10週間を迎えた時に、当時あった職場内の託児室に預け、昼休みに子供のところに行って、短時間授乳をして、夕方の5時には迎えに行くという毎日を送る方もおられます。

保育士という育児の専門家が、昼間に子供のことを見てくれることで、自分1人だけで育児を背負っているという重圧感からかなり解放されるはずです。

離乳食開始の時期になると、昼食は託児所でさまざまな食材で作られた離乳食を食べさせてくれるので、食事の面からいっても、大変助かると思います。

職場復帰の時期は、人それぞれですが、託児室や保育園に入れない為に復職できない人も少なくありません。

また、専業主婦や産休を1年ほどとる人は、なかなか自分の気分転換する時間を作りにくいかもしれません。

今は核家族社会で、地域とのコミュニケーションも希薄です。

お母さんをどうしても孤独感を感じる傾向があるということを、夫や家族にも理解してもらって、なるべく気分転換の時間を作るように心がけることで、結果的には赤ちゃんにも優しくなれると思います。

高齢①

職場復帰することによって、産後うつから解放されることがあります。